2016年新作クライミングシューズ⑦(ファイブテン クアンタム)
5.10(ファイヴテン)からRoyal BlueカラーのQuantumが登場です。
特徴:
・Stealth® C4™ rubber outsole (4.2mm)
・裏地がある人工合皮Clarinoアッパー(ストレッチ素材ではありません)
・紐による素早い締めつけシステム
・幅広の設計
・Ariapreneのベロ(甲の上、紐の下にある、手で引っ張る部分のことです)
・高い剛性
Quantumを作り直すために、我々はAlex Huber、Thomas Huber兄弟と協力し、あらゆる場面において最大の性能を引き出せるシューズを開発しました。
まず、Stealth C4アウトソール(ホールドとの接地面のソール)から始めました。Huber兄弟が、様々な角度の壁面、様々な岩肌に挑戦してくれたことで、C4があらゆる場面で適応できるということがわかりました。
このシューズは硬いミッドソール(アウトソールの内側のソール)と合皮のClarinoアッパーによって構成され、長時間履いていても快適さを失いません。
タン(甲の上にある部分)はAriaprene製で、細かな穴が空いているため、非常に通気性が良く、より快適にすごすことができます。
Quantumの靴型は作り直されたため、わずかにダウントゥしている他、既存ラインナップのダウントゥと比較してもワイドな造りとなっているため、自然な位置に足を入れることができるようになっています。
感想
中〜上級向けシューズです。全面スカイブルーなのが目を引きます。ストラップが淡い緑で、いい雰囲気です。
さて、ダウントゥ具合は他と変わらないように見えます。ヒールカップは少し大きめでしょうか。しかしながら、足回りは細そうに見えますが、レースアップなのである程度はカバーできるかと思います。ソールはC4で十分に信頼できます。ただ、他のレースアップシューズに同じく、トゥラバーが気持ち程度しかないため、トゥフックを前提とする課題では手こずる可能性はあります。
ターンイン(横方向への曲がり)も強く見えます。これが強いとジブスを踏むことができる範囲が少し増えるので、そういうのが必要な場合には効果を発揮してくれるものと思います。反面、足回りが大きい、甲が高いといった場合には、足型が合わない可能性が非常に高いと思います。実際に私もターンインが大きいシューズは合わないことが多いです。
ちなみに、このシューズも足裏の真ん中あたりからかかとにかけてテンションがあり、フィット感を高めています。ここでひとつ注意なのですが、5.10のヒールは少しだけあまります(余裕ができます)。これは、5.10のシューズの特徴のひとつでもあるのですが、ヒールフックでかかとを潰してねじ込むような方式を採用しているためです。なお、余裕といってもほんの僅かだけですので、明らかにガバガバなのであれば、それはフィットしていない、ということになります。
見た目がオシャレ(なんたってカラー名がロイヤルブルーですよ!)なので、ちょっと履いてみたい気持ちがあります。要チェックです。